『スポーティーファッション』について語る パーカーについて ２

・世代によっては「ネズミ小僧」

前回までの話をまとめると、アメリカでスケボー・スノボーをする人のファッション！となるのですが、あくまでそれは起源の話であって現在の日本での着られ方とは異なりますよね。実際に防寒のために着られているのであれば、フードがかぶられていなければおかしいですし、アメリカ（アメカジ）が好きだから着ていると言うのも少数派でしょう。

防寒を理由にフードをかぶって着ている人がいたとして、「なんか防寒してるって感じでオシャレ！」とか「フードで防寒するとか超カッケェ！！」とはなりませんよね。ただの寒そうな人です。

それどころか、今、日本でパーカーをかぶって着ていれば、連行中の犯人か、防犯カメラに顔が映らないよう配慮するコンビニ強盗のように見えてしまいます。（本当に防寒目的の方を除いて、ですけどね。）

「今日はアメカジがいいからパーカーを着よう～」と言う感覚の人も少ないと思います。もはやパーカーはアメカジの枠を飛び越えてきているのです。

ここで語りたいのは、ファッションとしてのパーカーです。防寒・アメカジとしてと言う理由よりも、デザイン面でパーカーが着られている事は明白だと思います。それじゃあ、パーカーとは一体何のファッションなのでしょうか？

・無地か派手かでファッション志向が異なる

パーカーと言えば、ユニクロが有名ですね。これは、アメカジ特有のマーク等のデザインが一切なく、無地だと言う事からも、アメカジ要素を除いて人気が出ている証拠だと受け取る事ができます。ウィキペディアにも以下のように書いてあります。

衣服による自己アピールの文化が広く浸透しているアメリカでは、NFL、NBA、MLB所属のチームのロゴが入ったパーカーを着て・・・（wikipedia　パーカーのページ）

ロゴマークや、チャンピオンなどメーカーのマークが入ったものがアメリカでは主流とされるのですが、日本人はどうでしょうか？特に近年で言える事ですが、無地のパーカーが主流ではないでしょうか。デザインが入っていても、柄やカラーブロック分け、それからワンポイント程度です。（デザインの派手なＢ系・ヒップホップ系との差別化のようにも見えます。）


ストリートファッション・Ｂ系として割り切って着ている方達、あるいは派手好きの方達はもちろん今でもロゴ入りやデザインの派手なものを好んで着ています。それは、オリジナルスの定番パーカーが今でも着られていることからも分かる事です。



adidas originals (アディダス・オリジナルス) プルオーバー パーカー＜楽天市場＞


しかしこのパーカーの場合はちょっと特別でどちらかと言うと、アディダスオリジナルスだからこそこのデザインでも着られているわけであって、比較的ブランド志向の強い人たちに支持を受けている印象があります。ですから、スケボーやヒップホップ好きの人と言うより主にブランド好きの人間に受けています。

この手のデザインが映える服ではブランド志向が高い傾向にもあるように思えます。それは、SUPREME、あの赤いボックスデザインでお馴染みのパーカー人気からもよくわかる所です。



パロディー ボックスロゴ スウェット パーカー＜楽天市場＞


画像のは本物ではありません！楽天で「SUPREME　パーカー」と検索すると真っ先に出てくるのですが、こう自分からパロディですと割り切って売っているのは好感が持てますね。それにしてもデザインが非常にそっくりなので、ここで紹介させてもらいました。やはり控えめなものがやはり流行りなのか、デザインが地味です。こんな小さなボックスと文字があるだけで値段が数万円に跳ね上がるのですからよく考えりゃすごい話です。


ブランド型・Ｂ系のパーカーは派手めが主流と言う見方をしましたが、ＳＵＰＲＥＭＥ、ユニクロなんかのメジャーな例を上げれば、全体的にも控えめでかつシンプルなデザインが流行っている事がよくわかります。オリジナルスもデカいけどシンプルです。何よりカジュアルで無難なコーディネートをする場合にはシンプルなものを使ってコーディネートする事が多いですよね。

ブランド志向・Ｂ系・派手好きを除けば、地味でとりわけ無地のパーカーがカジュアルコーディネートの中では基本となっているんですね。こうして見て行くと、パーカーと言う服の共通点が見えて来ないでしょうか？それこそが、パーカーをファッションアイテムとして見て行く上で重要なポイントになる部分、パーカーの表現・イメージなのです。


もう少し語りたい所があるので、次で最後にします。
※次の記事に続く






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